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45 新潟県最大級のブナ発見

(前回から続く)登って来た池ノ平に下る急なルートを避け、緩やかな尾根を窪地に下りた時だった。突然太いブナが目の前に飛び込んできた。直径150p以上ありそうだ。

 その話を従兄弟のSさんにすると、「ぜひ行ってみたい」という。そこで、4月上旬にSさんと二人で再び蒲萄集落から池ノ平を目指した。

 2週間前に発見したブナ巨木まで来て、胸高周囲長を測ると565p(直径約180p)で、2020年に高坪山で発見された県内最大級のブナとほぼ同じサイズであることがわかった。「これで帰ってもいいなぁ」と思わず冗談が出る。

 雪が締まりはじめ、カンジキは必要がない。前回達した670m峰で休憩する。ここまで来れば鰈山が確認できるので、あとは稜線に沿って歩くだけだ。

 予想外の細い尾根は西側斜面を巻き、鰈山山頂に達する。ブナの幹に金属のネジが残っている。山頂標識が落ちたのではないだろうか。樹木の間から、今シーズンで営業を終了したぶどうスキー場が見える(関係者の努力で、もう数年営業することになった)。反対側の朝日連峰はガスに覆われているが、何回か登ったことがある駒ケ岳が尖った山頂をのぞかせている。

「最近の 登山は、『事前情報の確認作業』だ」という人がいる。インターネットで最新の登山情報を探して、同じように登り同じ景色や花を見る。それは確かに安全だし、安心して山に登ることができる。でも、いつまでもそれで良いのだろうか。

 本来、登山は未知の部分が多いほど楽しいはずだ。わらかないことが多いことは不安も大きいが、自分しか知らない新しい発見がある。蒲萄のブナ巨木はあらためて自分にそのことを教えてくれたような気がする。