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43 ガマズミとミヤマガマズミ

 定年退職してから野鳥の救護と普及啓発に関わる職場に3年間勤めた。野鳥については身近の鳥がわかるくらいの知識しかなかったが、山でよく鳴き声を聞くものの姿をなかなか見ることができないアオバトやアカショウビンなどの世話する仕事はとても楽しかった。アカショウビンに指をかまれることなど、この職場に勤めなければ経験できないことだった。

 その職場で「初心者樹木観察会」の講師をした。鳥と樹木はとても関係が深いので、鳥に興味がある人に樹木のことも知ってもらいたかったからである。「初心者樹木観察会」では最初に樹木の見分け方を30分間パワーポイントで説明し、それから野外に出て似ている樹木の見分け方を観察した。

 クロマツとアカマツ、コナラとミズナラ、ガマズミとミヤマガマズミなどの6つの樹木の組み合わせである。職場のまわりの探鳥路や駐車場には、これらの似た樹木が生えていた。

 今年のフェイスブックやヤマップなどを見ていたら、ミヤマガマズミをガマズミと表記している人を何人か見かけた。理由は二つあると思う。一つはミヤマガマズミの存在を知らないこと。もう一つはミヤマガマズミの方が先に咲き始めるので、ガマズミと勘違いしてしまうことである。

 二つの樹種が分布している場所や開花時期の違いは見慣れないと難しいが、葉の違いはすぐに分かる。初心者樹木観察会では実際に左右の手で二つの樹種の葉を同時に触って葉の感触(毛の有無)を体験させた。

 ぜひガマズミだけでなく、ミヤマガマズミも覚えて欲しい。 登山で目にするのは、ミヤマガマズミの方が圧倒的に多いのだから。